28日後場の東京株式市場では、閑散商いが続き、平均株価、TOPIXとも小反落。やや円高方向に振れたことで株価指数先物主導で売られ、下げ幅を広げる場面もあった。ただ、売り急ぐ動きにはつながらず、引けにかけて買い戻しの動きに下げ渋りの流れとなった。出来高は13億3187万株、売買代金は1兆8851億円ときのう記録した実質今年最低水準をさらに下回り、盛り上がりに欠ける展開となった。
市場では、「大口の先物プレーヤーのやり合いに振り回されているだけ。相場に中味がない。確率的にもう一段の戻りがあっても不思議ではないが、潜在リスクに対する警戒は怠れない。いずれ、過剰流動性に慣れた欧米ヘッジファンドや投資顧問にリスクを再認識させる時期が訪れ、その過程では下げ相場は避けられない」(中堅証券)との声が聞かれた。平均株価は終値で前日比13円90銭安の1万6287円49銭、TOPIXは同3.16ポイント安の1584.60ポイントと両指数ともに小幅安。東証1部の騰落銘柄数は値上がり654、値下がり941。東京外国為替市場では、1ドル=115円台後半(前日終値は116円16銭)で取引されている。
三菱UFJ、三井住友、みずほ、りそなHDなど大手銀行株が売られ、オリックス、SFCG、アコム、三菱Uリース、芙蓉リースなどのノンバンク株も軟調。イオン、ダイエー、しまむら、ドンキホーテ、サイゼリヤなどの小売株も安い。円高推移を受け、トヨタ、日産自、ダイハツなどの自動車株がさえず、ブリヂス、住友ゴム、洋ゴム、浜ゴムなどのタイヤ株も停滞した。ソニー、京セラ、松電産、三菱電、アドバンテス、東エレク、エルピーダなど主力ハイテク株の一角にも売りが継続した。個別では、MUTOHHが利益確定売り優勢でストップ安後に同値比例配分。9月中間期連結利益予想を下方修正した光通信もストップ安後に同値比例配分。丸山製、東日CLG、ノエル、新井組、東亜建なども売られた。
半面、格付け機関S&Pが長期優先債券格付けを引き上げた郵船、商船三井、川崎汽の海運大手をはじめ、乾汽船、飯野海、第一中汽などの海運株が底堅く推移し、東証1部の業種別株価指数で海運は値上がり率トップを維持。アステラス薬、武田薬、小野薬、第一三共、東和薬品、沢井製薬などの医薬品株が継続物色され、アサヒ、キリンHD、味の素、キユーピー、JTなどの食品セクターもしっかり。王子紙、日本紙、大王紙、三菱紙などのパルプ・紙株も強含んだ。JPモルガン証がレーティングを「オーバーウエート」に引き上げたヤフーが堅調に推移し、ソフトバンクも値を保った。個別では、25日現在で逆日歩50円のフルキャストが一時ストップ高。高周波は値上がり率トップ。出来高トップの日本電工や、大和総研がレーティングを「1」に引き上げた板硝子にも買いが継続。北野建、グリーンHS、キトー、ジェイコム、アルテックなども高い。
[ 株式新聞ダイジェスト ] 提供:株式新聞社
技と技術と日本のココロ
「日本は刃物でゾーリンゲンに完敗した」。ある趣味系雑誌の編集者から聞いた話である。日本の刃物メーカーが自らそう評しているのだという。そんなわけで、次号ではドイツ・ゾーリンゲンの有名メーカー、ヘンケルス(Zwilling J.A. Henckels)を取り上げる予定なのだとか。